バドミントンの主審とスコアシートの書き方を覚えよう


実業団に限らず、バドミントンの大会に出ると審判をする機会があります。線審はINとOUTの判定だけなのでシンプルですが、主審はコールやスコアシートの書き方などを覚えておく必要があります。

ここではバドミントンダブルスの主審とスコアシートの書き方を紹介します。ダブルスのルールをまだ覚えていない方は以下も参照ください。
主審のやり方 〜 試合開始前の準備

試合の例として、鈴木・高橋ペア(みかんクラブ) VS 田中・伊藤ペア(どろっぷ)の主審のやり方を紹介します。主審はスコアシートを受け取った後に、まずは主審署名に名前を書きます。


選手がやる気満々にコートで基礎打ちをしているはずなので、一定時間遊ばせたらサーブやコートを決めるためのトス(通常はじゃんけん)をしてもらうコールをします。
トスお願いします。


じゃんけんに勝った方は、サーブ(選択権)かコート(選択権)のどちらを取るか選べます。じゃんけんに負けた方は残った方の選択権になります。

サーブ選択権は始めにサーブをするかサーブレシーブをするか選ぶことが出来ます。バドミントンはサーブが弱い立場となるため、サーブ選択権を取った場合はレシーブを選ぶことが多くあります。

コート選択権は1ゲーム目にどちらのコートでプレイするか選ぶことが出来ます。体育館はシャトルが見えやすいコートと見えにくいコートがありますので、1ゲーム目に見えやすいコートを選ぶのか?あるいはチェンジコートした2ゲーム目に見えやすいコートを選ぶのか?を決めます。後者の場合、3ゲーム目の終盤競った場面に見えやすいコートでプレイすることになります。

サーブとコートが決まった後は、ファースト(サーバ/レシーバー)の名前を確認してスコアシートに記載します。
ファーストは誰ですか?


今回はみかんクラブのファーストが鈴木さん、どろっぷのファーストが伊藤さんでした。トスの結果、みかんクラブがレジーブを選択しました。主審の右側のコートはみかんクラブ、左側のコートはどろっぷになりました。伊藤さんの右にS(サーブ)と0(点)を記載し、鈴木さんの右にR(レシーブ)と0(点)を記載します。


この場合サーブ権の移動順序は、伊藤さん(どろっぷのファースト)→高橋さん(みかんクラブ)→田中さん(どろっぷ)→鈴木さん(みかんクラブのファースト)→伊藤さん(どろっぷのファースト)になります。
主審のやり方 〜 試合開始

準備が整ったら1ゲーム目の試合開始コールを行います。準備が間違っていないか確認するため、1ゲーム目だけ主審の左右コートの選手とサーブ/レシーブの確認をします。
オンマイライト、鈴木さん・高橋さん みかんクラブ。オンマイレフト、田中さん・伊藤さん ドロップ。

伊藤さん トゥーサーブトゥー 鈴木さん。

ラブオールプレイ。


これでゲームが開始します。ラリーの結果、1点目はみかんクラブが取りました。主審はコールとスコアシートを記載します。
サービスオーバー、ワンラブ。



次の点もみかんクラブが取りました。主審はコールとスコアシートを記載します。
ポイント、ツーラブ。



次の点はどろっぷが取りました。主審はコールとスコアシートを記載します。
サービスオーバー、ワンツー。



次の点はみかんクラブが取りました。主審はコールとスコアシートを記載します。
サービスオーバー、スリーワン。



このようにサーブ側が得点すればポイント、サーブレシーブ側が得点すればサービスオーバーとなります。スコアシートは1列に1点分だけ、得点したペアのサーブを打つ人の行に点数を記載します。
主審のやり方 〜 インターバル

試合が進みどちらかのチームが先に11点を取った際、インターバルをコールします。
ポイント、イレブンナイン、インターバル。



インターバルの有無や時間は大会によって異なります。主審がストップウォッチで時間(1分間)を計測することがあります。その場合、開始20秒前に1度コールします。
トゥウェンティセカンズ、トゥウェンティセカンズ。


インターバルが終わった後もコールします。
イレブンナイン、プレイ。

主審のやり方 〜 1ゲーム終了

あと1点でゲームを取る場合は点数のコール後にゲームポイントのコールもします。
サービスオーバー、トゥエンティゲームポイントエイティーン。



ゲームが終了したらコールをします。スコアシートの右に点数を大きく記載して丸で囲み、上部に1ゲーム目の点数を記載します。
ゲーム。ウォンバイ、鈴木さん・高橋さん トゥウェンティワンエイティーン。



ゲーム間も主審がストップウォッチで時間(2分間)を計測することがあります。インターバルと同じく開始20秒前に1度コールします。
トゥウェンティセカンズ、トゥウェンティセカンズ。

主審のやり方 〜 2ゲーム開始

2ゲーム目はチェンジコートを行い1ゲーム目を取った方からサーブをします。ゲーム間のインターバル有無や時間は大会によって異なります。スコアシートも2ゲーム目の行に移って1ゲーム目に勝利したみかんクラブのファースト・鈴木さんの右にSと0を、どろっぷのファースト・伊藤さんの右にRと0を記載します。


準備が整ったら2ゲーム目の試合開始コールを行います。
セカンドゲーム、ラブオールプレイ。


2ゲーム目は激しいセッティングの末、どろっぷが取りました。
ゲーム。ウォンバイ、田中さん・伊藤さん トゥウェンティファイブトゥウェンティスリー。


主審のやり方 〜 3ゲーム開始
ファイナルゲーム、ラブオールプレイ。



ファイナルゲームは11点インターバルでチェンジコートします。
ポイント、イレブンセブン、チェンジコート。



あと1点で試合の勝敗が決まる場合は点数のコール後にマッチポイントのコールもします。
サービスオーバー、トゥウェンティマッチポイントフォーティーン。


主審のやり方 〜 試合終了
マッチ。ウォンバイ、鈴木さん・高橋さん トゥウェンティワンフィフティーン。


試合が終了したら、スコアシートの上部にゲーム数(みかんクラブが2、どろっぷが1)を記載して勝者署名を貰います。これでスコアシートが完成となります。

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